近年、あらゆる分野の流通において欠かせない存在となりつつあるネットショップ。ネットショップを利用する人が増える一方、今まで店舗主体だったお店や企業がネット通販業界へ参入するケースも多くなっています。
そんな中、注目されているのが、ネットショップを簡単に作成して運営できるshopify(ショッピファイ)やBASE(ベイス)、STORES(ストアーズ)などのサービスです。
今回は、テレビのCMでもおなじみのBASEについて、その概要からメリット・デメリットについて紹介します。数々のビジネスモデルでも多く取りあげられているBASEについて、早速チェックしていきましょう!
ネットショップ作成サービスで人気の「BASE」とは?
BASEは、BASE株式会社が運営するネットショップの作成サービス。テレビのCMでもおなじみで、知っているという方も多いかもしれませんね。
簡単な操作で気軽にネットショップを開設できることもあり、2021年現在、ファッションやインテリア、フード、さらにスポーツやエンタメなど、さまざまな分野の企業や個人店がお店をオープンしています。
BASEのメリットはここ!
BASEは、お店を運営する側にとって多数のメリットがあることでも知られています。まずは、気になるBASEのメリットについて見ていきましょう!
無料でショップが開設できる
BASEの強みのひとつとして、無料で運用できることがあります。ログインに必要なメールアドレスとパスワードを用意して登録すれば、どんな分野のショップも無料で立ちあげられますよ。そのため、個人でも気軽にショップが開設できると評判です。
PCスキルがなくても簡単に作れる
使い方が簡単で、PCのスキルや知識がない方でも作れるという点も大きなメリット。お店のイメージやコンセプトに合ったテーマを選択し、カスタマイズするだけで簡単にネットショップを開設できるんです。
また、有料のオプションサービスのデザインマーケットには、デザイナーが作成した個性豊かなテンプレートがあります。無料と有料のプランを選ぶことができるので、お店の目的や規模、コンセプトに合ったネットショップを開設できますよ。
さらに、専用のアプリを使用してHTML編集をすることも可能。既存のデザインをベースに動画を埋め込んだり、画像をクローズアップさせたりなど、個性的なネットショップを作成できます。
BASEかんたん決済がある
BASEには、ユーザーの利便性に配慮した「BASEかんたん決済」のサービスがあります。
このBASEかんたん決済では、銀行振り込みやクレジットカード決済のほか、Amazon Pay・PayPal・キャリア決済、さらに後払いやコンビニ支払いなど、デジタル決済からアナログ決済まで、多様な決済方法に対応!ショップの運営者は、専用の画面で簡単に収入の管理ができます。
また、売上の入金がスピーディーであることも、BASEの大きなメリット。振り込みが、申請から10営業日で完了されるのは嬉しいですよね。最短翌日に振り込まれるお急ぎ振り込みサービスもありますよ。
有名百貨店に出店も夢じゃない!
BASEは、ネットショップの枠を超えた驚きのサービスも展開しています。それが、現実の店舗にお店を出せるというもの。自分のブランドや作ったものが、実際にお店に並ぶチャンスがあるなんて、夢がありますよね!
個人で始めたハンドメイドアクセサリーの販売のお店が人気を集め、実際にポップアップショップに出店したという話も少なくないんですよ。
出店は、審査と選考を通過することが条件ですが、通過すれば「池袋PARCO」「渋谷モディ」「新宿マルイ本館」をはじめ、北海道から九州まで日本全国にある有名な商業施設に出店が可能です。
でも、「審査に受かったとしても、お店に立つ販売員の確保や商業施設とのやりとりが心配…」という人もいますよね。そこもBASEがしっかりサポートしてくれます。
リアルショップの運用に必要な商業施設と運営者とのやり取りのサポートサービスをはじめ、ポップアップショップ運用期間の販売員のマッチングを行う「MESHWell(メッシュウェル)」、ブランドロゴをプリントしたショップのオリジナルパッケージを作れる「canal(カナル)」、ポップアップ出店中のレポーティングや販売管理を行う「SHOPCOUNTER(ショップカウンター)」など、いろいろなサービスを利用できるので、ポップアップショップが初めてという人にも安心です。
Instagramと連携ができる
商品の情報発信源として欠かせないSNS。なかでも、Instagram(インスタグラム)は多くの有名人やモデルも利用しており、トレンド発信の場として欠かせませんよね。
BASEではそんなInstagramとの提携が可能です。どういうことかというと、商品の画像や着用画像を投稿する際に商品をタグ付けすることで、投稿と商品販売のページが簡単に提携できます。そうすることで、クリックするだけですぐに商品の詳細が記載しているページを開くことができ、そのまま購入も可能なんです!
Instagramと提携することで、より幅広い層に商品をアピールでき、さらに新しい顧客の獲得や売上アップも望めるでしょう。
BASEのデメリットとは?
次に、BASEのデメリットについて見ていきましょう。
売上が上がると費用がかかるケースがある
BASEでは、売上金額によって手数料がかかります。以下、BASEでネットショップを運用する際にかかる手数料についてまとめました。
<BASEにかかる手数料1.サービス利用料>
BASEでは、サービス利用料が発生します。サービス利用料は、売上金額(送料を含む)の3%です。このサービス利用料は1回の注文ごとに発生。サービス利用料はBASEの機能やサービスの充実、各種機能の強化などさまざまな目的で使用されています。
<BASEにかかる手数料2.BASEかんたん決済手数料>
お客様がBASEかんたん決済で決済をした場合、BASEかんたん決済手数料が発生します。BASEかんたん決済とは、カードやその他の決済を代行するサービス。その代行料として、1回の注文ごとに40円と3.6%かかるシステムとなっています。
<BASEにかかる手数料3.振込申請手数料>
振込申請手数料とは、BASEの売上をショップ運営者の口座に入金する際にかかる手数料です。振込申請手数料は、一律で250円。また、オプションサービスであるお急ぎ振り込みサービスを利用した際には、そのサービス料として決済金額の1.5%が手数料として引かれます。
<BASEにかかる手数料4.事務手数料>
売上を振り込みする際には、事務手数料もかかります。事務手数料は、2万円未満の場合のみ500円がかかるシステムです。
振込申請手数料は一律、事務手数料は2万円未満の場合のみに換算されますが、サービス利用料とBASEかんたん決済手数料は、注文ごとに毎回発生します。サービス利用料の3% とBASEかんたん決済手数料の40円と3.6%の2つの手数料が同時に発生するため、売上に対して「毎注文ごとに6.6%+40円の手数料」が発生することを覚えておきましょう。
売上が上がるのは嬉しいけれど、その分手数料が毎回加算というのは、1つの商品の単価が低いお店ほどちょっと痛い出費かもしれませんね。
集客力は自分次第
BASEで売上の向上を狙うためには、そのネットショップの存在をたくさんの人に知ってもらい、ファンやリピーターを作ることが大切といわれています。
ネットショップの顧客を獲得する手段としては、Google検索でネットショップがすぐに表示される工夫をしたり、InstagramやTwitter(ツイッター)、ブログなどを利用してネットショップの存在をアピールしたりすることが必要。しかし、初心者の方には少し難しいといわれています。以下、BASEの集客のコツについてまとめました。
集客方法1.検索結果表示の上位を狙って顧客の流入を促す
BASEのネットショップ集客向上のためには、多くの人の目につきやすいようGoogleの検索結果の上位に表示されるようにする必要があります。上位表示されるためには、ある程度の売上を付けることが必要。また、売上とともに、さまざまなキーワードを盛り込む“SEO対策”をすると、検索の上位に表示される可能性が高くなります。
集客方法2.SNSの活用をして商品の宣伝をする
InstagramやTwitter、Facebookで新商品の紹介などを行い、ネットショップのアクセスを増やす方法もあります。特に、BASEと連携できるInstagramを利用して集客を行っているショップは多数!難しい知識がなくても気軽に始められる集客方法といえるでしょう。
集客方法3.ブログで商品やお店の宣伝をする
ブログもネットショップの宣伝におすすめの方法です。商品のターゲットに適した内容のブログを作成すれば、自然とアクセスも増え、さらにGoogleの上位表示も可能です。おのずと検索エンジンからの集客も狙えますよ。
集客方法4.BASEアプリの掲載を狙う
BASEでは、独自のアプリを展開中!アプリは、ユーザー自身がフォローしているショップの情報のほかに、閲覧履歴に基づいたおすすめ商品などが表示されるシステムです。また、BASE Magや特集のページもあり、BASEの運営が書いたブログや特集の掲載もしています。
BASEのブログを頻繁に投稿すれば、BASE Magへ掲載されることもあるといわれています。BASE Magに掲載されれば、ショップへのアクセスや商品購入の可能性もアップしますよ。さらに特集では、季節ごとにだされるテーマにあった商品を取り扱っていれば、商品が掲載される可能性が高くなるそうです。
本格的に事業として展開したいなら「Shopify」の導入もおすすめ!
これまで、BASEのメリットやデメリットについてみてきましたが、BASEのデメリットもカバーしつつ、本格的な事業が展開できるものに「Shopify」が挙げられます。
Shopifyは全世界で利用されているECプラットフォームで、ストア数はなんと170万店舗以上!ここで、改めてShopifyのメリットについて見ていきましょう。
越境ECに対応している
越境ECとは、国を超えて商品の購入や販売ができることを指します。Shopifyはそんな越境ECに対応していることでも知られています。
通常のネットショップでは、国内にいるお客さんに向けてしか商品を販売できませんが、越境ECに対応した海外発のShopifyなら、国内だけでなく海外に向けてのサービス提供が可能!全世界に向けて発信できるので、国内販売よりもより幅広い客層へアピールすることができますよ。
また、様々な言語と海外通貨に対応できるShopifyでは、比較的スムーズに海外向けのストアをオープンさせられるという魅力も。国内だけでなく海外展開も視野に入れているお店にとっては、魅力的なECプラットフォームなんです。
定額制・初期費用なしで決済手数料が少ない
Shopifyは定額制のサービスです。1番安いプランは9$(約945円)から!合計で5種類のプランがあり、初期費用が一切必要ないのも魅力です。また、決済手数料は国内発行のクレジットカードであれば3.25%~3.4%、海外発行の手数料でも3.85%~3.95%。
月額方式ですが、決済手数料は比較的低設定です。売上毎にかかる手数料が割安であるということは、低単価のお店、高い売上のお店、どちらの運営者にとっても大きな魅力でしょう。
拡張アプリが豊富
Shopifyはプラン価格内でショップ運営に欠かせない基本の機能がついていますが、6,000種類以上を超えるShopify専用の拡張アプリを使えば、さまざまなカスタムが可能。
例えば、Instagramの投稿一覧をショップのページに表示させるアプリや、ブログ上に購入ページへのリンクを貼れるアプリ、お客さんの滞在ページや離脱したページが分かるアプリなどがあります。
色々なアプリを駆使することで、お客さんのニーズを知り、より良いネットショップを運営することが可能に!無料アプリも多数あるので、開設する際には是非一度チェックしてみましょう。
提携しているサービスが多数ある
ShopifyはInstagramだけでなく、TwitterやLINE(ライン)との提携も行っています。また、POSシステム、モール型ECなどのサービスとの提携も可能。なんと、将来的にはYouTubeとの提携も予定しています。
あらゆる世代の人が利用しているYouTubeとの提携が実現されれば、さらなる売上アップや集客が見込めそうですね!
ネットショップでも更なる顧客獲得と売上アップを狙おう!
現在、日本ではBASEやShopifyなど、さまざまなネットショップサービスがあります。ネットショッピングサイトを使用する人が増える中、個人でネットショップを運営して成功を収めているケースも少なくありません。
今回は、CMで人気を集めているBASEのメリット・デメリット、さらに世界で利用されているShopifyについて紹介しました。自分に合ったサービスを選んで、理想のネットショップを開設してみませんか?